秘密のフィアンセ☆
そんな私に、晴彦は、


「中庭だけなら…」


そう言って、許してくれた。



「気持ちいい~!!」


今日は、雲ひとつない快晴だ。


穏やかな風が吹き、気持ちがいい。


遠くの方で、人の声が聞こえるのは、佑斗のご機嫌伺いに来た、他の組の人たちだろう。


「若姐さん、あんまり遠くに行かないでくださいよ」


ハラハラする晴彦に、私はため息をついた。


「分かってるわよ。ホント、軟禁状態よね」


そう言うと、晴彦は必死に弁解をした。


「若旦那は、あんまり若姐さんを人に会わせたくないんですよ!心配なだけなんです」


そう言われて、悪い気はしないなと思っていた時、女の高い声が聞こえた。


「私が、佑斗と婚約したかった~」


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