秘密のフィアンセ☆
「由奈。これから先も、きっと大変な事はあると思うんだ」


「うん。覚悟してる」


そう言った私の左手を取り、佑斗は薬指に指輪をはめた。


「これ…。どうしたの?」


キラキラと輝くブルーの宝石。


まるで、深い海の色の様だった。


「この家で、代々伝わる婚約指輪。これを渡すのが伝統なんだよ」


「そうなんだ。きれい」

思わず、手をかかげて見とれてしまう。


こんな大事な指輪を貰えるなんて、本当に嬉しい。


「これから先も、お前を絶対に守るから」


優しい笑顔の佑斗に、私も笑顔で返す。


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