秘密のフィアンセ☆
「何?」


晴彦は、少し恥ずかしそうに、戸惑いながら話しをしてくれた。


「実は今朝、洗濯物を取ろうと思ってこの部屋に来たんです」


「うん。さっき来たじゃない?」


すると、晴彦は首を横に振った。


「その前に来たんです。その時は、まだ時間が早かったから、ノックして起こしちゃいけないと思って、黙って入ったんですけど…」


そうだったんだ。


そんなに早くから働いているなんて、晴彦もご苦労様な事だ。


「そうしたら、若旦那はもう起きていて…」


一呼吸置いて、晴彦は言った。


「見ちゃったんです。若旦那が、若姐さんにキスしてるとこ…」


< 45 / 147 >

この作品をシェア

pagetop