秘密のフィアンセ☆
落ち着かなくて、自分の部屋へ戻る気にもなれず、私は晴彦と居間にいた。


だんだんと陽が陰り、外はすでに真っ暗だ。


「大丈夫ですよ。若姐さん」


心配して黙っていた私に、晴彦が声をかけてくれた時だった。


「お帰りなさいませ。若旦那!」


玄関からの声で、私は思わず立ち上がった。


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