秘密のフィアンセ☆
佑斗はすぐに居間に来て、私たちを見た。


「若旦那、遅かったですね」


晴彦が、駆け寄る。


佑斗に何かあったのは、一目瞭然だった。


明らかに、顔は青ざめ、少し焦っている。


「晴彦、お前にも話しがある。父さんも帰って来るから、ちょっと来て」

そう言って、居間を出ようとした。


「ちょっと待ってよ!」


思わず、私は叫んでいた。


何、当たり前の様に無視してるのよ。


「心配してずっと待ってたのよ?それなのに、無視して出て行かないでよ」


昼間の事だって、話したいのに…。


すると、佑斗は、ゆっくりと真顔で言った。


「お前には関係ない事だから、部屋に戻ってろ」

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