秘密のフィアンセ☆
「え?ちょっと待ってよ。何があったかくらい、話してくれてもいいでしょ?」


佑斗に詰め寄り、腕を掴む。


すると、佑斗は私の手を、面倒臭そうに払いのけた。


「何…するの?」


あまりにも、酷い態度に今にも泣きそうだ。


「少しくらい、教えてくれたっていいじゃない!酷いよ!」


「うるせぇな!お前は!オレの言う事は、ちゃんと聞け!」


そう言って怒鳴ると、晴彦と部屋を出て行った。


何でなの?


何で、何も教えてくれないの?


しばらく呆然と立ち尽くしていると、一人の組員がやって来た。


「すいません。若姐さん。一緒に部屋まで帰ってください。若旦那の命令なんで…」


まるで囚人の様に、私は組員に連れられ、部屋へと戻ったのだった。


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