秘密のフィアンセ☆
「佑斗が…?」


「お前を怖がらせるだけだからって…。それに、婚約を強行したのも、佑斗くんの側なら、安心だと思ったからなんだ」


知らなかった。


そんな事情があったなんて…。


お父さんが言うには、高校の編入も、晴彦が同じクラスなのも、全ては私を守る為だったらしい。

騒ぎになる事を恐れて、婚約は秘密だったけれど、佑斗たちの目の届く場所に、私を居させる為だった。


実は、校長先生は、全てを知っていて、晴彦と私を同じクラスにしてくれたらしい。


だからなんだ。


だから、私が何を聞いても教えてくれず、私を絶対に一人にしなかったんだ。


< 87 / 147 >

この作品をシェア

pagetop