子うさぎのお世話
再会【side時春】
急に黙り込んで、なぜか自分の胸元を凝視している雪兎に思わず苦笑を浮かべつつ
あぁ本当に変わってないな…と、彼の顔にまた笑みが広がった。
――――10年間
この愛らしい少女のことを忘れたことは
ただの一度もなかった。
10年ぶりに会っても、すぐに見つけた。
昔からまるで人形のような美少女だった。
小さくて細くて、真っ白で…
潤んだ大きな瞳で見つめられると、なんでもしてやりたくなった。
一人っ子で甘えん坊な雪兎は、人形めいた容姿も相まってひどく人の庇護欲をそそるのだ。