子うさぎのお世話




それから、メイド服を着る人は接客を主に任されるという事と、男子も接客には執事服を着る事が決定した。



雪兎はさっさと裏方に立候補と手をあげたそのだが…



「あれぇ!?真白さん接客でしょ!!」



「……!!?」



などと言ってのける男子の声に雪兎はぎょっとして大きな瞳を見開いた。



「真白さんは接客だよな~!」



男子達は勝手に盛り上がっている。



雪兎は何言ってくれちゃってんだよ…こいつら。…と、声すら出ない。



「ちょっとぉ!そういうのって個人の自由でしょ?

勝手に真白さん出すのってどうな訳?」



「そうよー!接客だって人数決まってんだから!やりたい子がやるべきじゃんっ!」



クラス内でも目立つ高遠アンナグループの女の子達が男子にきつく意見した。



「だって真白さん一番似合ってるじゃん!甘味屋の目玉になんの間違いなしだし!」



「ちょー見てぇ!」



「なんですって!?」



本人を余所にまたまた過熱を始めるクラスメート達……。



教壇では棗も苦い顔でそっと頭を抱えていた。






< 105 / 197 >

この作品をシェア

pagetop