子うさぎのお世話

「……高遠さん。休憩は…？」



かけられた声に振り返れば…雪兎を呼び止めたのはさっき出ていったばかりの高遠アンナ…。



彼女は意味深に笑い



「藤間くんてさぁ、かっこいいよねぇ？」



「うん……っ！！」



「………！？」



時春がかっこいいと褒められて嬉しい雪兎はにっこり笑って即座に頷いた。



若干、アンナは頬をひくつかせていたけれど……。



「だ…、だからね！アンナ、藤間くんのこと気に入っちゃった♪」



「………？？」



いまいちよくわかっていない雪兎はキョトンとアンナを見ている。



「だ…っ！だからぁ…っ！」



アンナがじれたように声をあげた時、



雪兎が不思議そうに口を開いた。



「……見た目がかっこいいからハルが気に入ったの？」



「はぁっ？」



心底不思議そうに雪兎が聞くので、アンナはますます訳がわからなくなってくる。



驚愕の表情とかを期待していたのに、この天然娘はことごとく自分の予想を裏切ってくれる。



雪兎の表情は驚愕どころかちょっと頬を染めて…何だか嬉しそうにも見えるんだけど……。