子うさぎのお世話
二人でいつものように手を繋いで帰路につく。
雪兎はあきの思いはなつに届いたかなぁ…とドキドキした思いで考えていた。
なんだかんだと仲の良い二人がくっついても不思議ではない気がする。
というより……多分あの二人は好きあってるんじゃ~…と雪兎は常々思っていたのだ。
棗は微妙なとこだけど、秋良はわかりやすい…。
一通り二人のことを考えたところで、忘れかけていたことを思い出した。
「ハル…っ、今日ね、英ちゃんに会ったよ…!」
時春の従兄弟、英彰に会ったことを思い出した。
「…英彰に……?何であの人が…?」
時春は珍しくものすごく驚いた表情で雪兎を振り返った。
「何か…事故で入院した保健の高松先生の代わりに臨時でうちの保健医するんだって…言ってた。
すっごく久しぶりだからびっくりしたよ。」
「あぁ…。そう言えば高松先生事故ったって聞いたな。
…引っ越してからほとんど会ってなかったし、保健医してるなんて知らなかったな…」
時春はそう言うと、何かを考えるように黙りこんでしまった。
雪兎は不思議に思ったけれど…あまりに真剣な表情の時春に
これ以上話しかけられなかった………。