子うさぎのお世話
「おまえには死んでも渡さない……!」


雪兎は疲れていたのかすっかり夢の中だ。


こいつに会わせることがなくて心底よかった…と、時春は歯を食いしばった。


時春は英彰を睨み付ける。

「さぁ…どうかな?決めるのは雪兎ちゃんだ。…それにね、おまえはあの子には毒にしかならないだろう…?」

―――!!!


笑顔で囁いた英彰を時春は目を見開き見つめたまま立ち尽くした。

「おまえの異常な執着に、僕が気づいてなかったとでも思うかい?」


穏やかに…

時春と似た顔で…






英彰はゆっくりと毒を吐いた……。







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