子うさぎのお世話
「い…いじめた訳では……。君と時春が心配だったんだよ?」



心を持ち直させるようにそう言って、にこりと雪兎に笑いかける。



「心配いらないよ?」



雪兎はまっすぐに英彰を見つめ


「わたしはハルに壊されたりしないよ。ハルがいなきゃ壊れるかもしれないけど」



側にいないだけで夜も眠れないの…と、今の状況を言う。



英彰はヒクリと頬を震わせて、



ギュッ!と、雪兎の両手首を掴む力を強めた。


「………なかなか手強いねぇ?」


英彰は雪兎が見たことのない……ひどく酷薄な笑い方をした。


「………?」


それは獲物を品定めするかのような視線で……ニィ…と笑った。









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