子うさぎのお世話
子供の頃から雪兎に対してどこか限度を超えたような執着心があった。
当時はまだ子供で…
ただただ、
自分はこの子が大好きなのだろうと思っていた。
それはあまり他人に執着しない時春の中の不思議だった。
他人の為になど指一本動かすのすらごめんだと思っているけれど
雪兎になら何だってしてやれる。
だから父親の転勤で海外に引越すことになった時は、……この世の終わりかと思った。
子供の自分にはどうすることも出来ない…
中学校は日本の学校に行きたいと必死で言った。
でも、父は義務教育のうちはなにがなんでも許さないとよしとはしなかった。
だからひたすら待った。
そしてその為の準備に取り掛かった。
バイトをし、貯金を貯めて…母に習い料理まで完璧に覚えた。
何がなんでも認めてもらうために。