子うさぎのお世話
「あ!ごめんね!あたしったら興奮しちゃって…。」
雪兎が返事を待っているのに気がついて、彼女は照れたように頬をかいた。
「あたしは棗(ナツメ)。五十嵐 棗(イガラシナツメ)よ。よろしくね!うさぎちゃん。」
にっこり笑った顔はさらに美人だった。
雪兎は嬉しくて、何度もコクコクと頷いた。
「な…なつめちゃん…。」
小さく、つぶやいてみる。
「なぁに?うさぎちゃん。」
「……っ!!」
雪兎は嬉しさに制服のスカートをぎゅっと掴んで、ぷるぷる震えた。
だって、すごい…!
お友達ができちゃった…!!
それは雪兎にとって、感動するくらいにすごいことだった。