子うさぎのお世話
――――すると
時春のピリピリした空気も気にすることなく
「………!?」
にま~~っと、
――――笑ったのだ。この男。
さすがの時春も少し面食らってしまった。
ぎょっと切れ長の瞳が微かに見開かれる。
「悪い悪い!あんたみたいに清ました美形の慌てる顔見てみたいな~…なんてっ!」
「………。」
きゃは!と笑う男に悪いという気配は微塵もしない…
「…おまえ……」
「秋良(アキラ)!」
「……あ?」
「だ~から、秋良だってば!俺の名前!篠崎秋良(シノザキアキラ)。」
「……。」
アキでいーよ。と、暢気に笑う。人懐こい笑顔で。
そんなん知るかと言ってやりたいが…
もー…関わるのもめんどくさい…。
時春はふいっと無視を決め込むと、今度こそ自分の机に突っ伏した。
頭上ではうるさい男がまだぎゃーぎゃーと何か言っていた。