子うさぎのお世話
子うさぎの…カレシ
――――朝。
バシャバシャと顔を洗って、雪兎はぼう…っと備え付けられた鏡を見た。
いまいち大人っぽさに欠けるいつも通りの自分が映っていた。
むにっとほっぺを摘まんでみる。
しっかり、痛い…
「夢じゃ、ないよね…?」
確かめるように鏡の中の自分に問いかける。
「………。」
でも、鏡の中の子供っぽい自分は雪兎に返事をくれるわけもなく……
昨日…そりゃもういろんなコトがあった。
思い出すとゆでダコみたいに真っ赤になりそうなコトまで
でも…
最後はハルが好きだ…って言ってくれて……!
夢見てるみたいに嬉しくて!!
――――だから
いつもの自分の妄想じゃないよな…?とか、
だって……
か…っ、か…っ、《カレシ》!!なんだよねっ!?
ずっとずっと好きだった人が…自分の…カレシ…!
夢じゃなきゃなんなんだって
…思ってしまうのだ。