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それは、忘れもしない…


夏休み前の蝉がうるさすぎた日だった。





『ヒロー?美術のレポート提出の宿題あるじゃん?今度の祝日一緒に行かない?』

「いきたい!!あっ……でも、その日はクラブがあるんだぁ……」

『じゃあ、ヒロの都合つく日でいいよ?』

「………ごめん!コンクール前で休みなくて……」

『そっかぁ………じゃあ、しょうがないね!夏休みは遊びまくろうね!』

「…………ぅん…」



あたしは、どうすればよかったの?

この時に、気づけばよかった?

今さら後悔してもなにもかも手遅れだけど………。





ヒロがいけなくても、美術の成績は宿題のレポートできまるから、絶対行かなきゃいけなかった。


だから、ダンス部の友達と行くことになった。


『じゃあ、美術館はささっと済まして、そのあと、Queen行ってプリとろ!』

「おっけー♪あ、でも、知里チサト金欠だから、二回だけしかとれないけどっ!w」


チサとは多分、クラブの友達の中で一番仲が良い。



美術館に行く日になった。




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