君に笑顔を ～地味子に恋したイケメンのお話～

ベッドに枕を二つ並べ、達也と瑞希は並んで仰向けになり、一つの布団を掛けた。

ダブルサイズのベッドは広く、二人の間には無理なく30センチ程の隙間が出来ていた。

「電気を消してもいいか？」

「うん。でも真っ暗にはしないで？ 真っ暗は怖いから…」

「大丈夫だよ。俺も真っ暗なのはダメだから」


達也はリモコンで部屋の明かりを薄暗い常夜灯だけにした。

「寒くないか？」

「ううん、大丈夫」

「そっか…」

達也は頭の後ろに手をやり、白い天井を見るともなく見た。

「今日はいろんな事があったな？」

「そうね…」


達也は昼休みに瑞希が何者かに虐められてから、こうして同じベッドで眠るに至るまでの、様々な出来事を思い出していた。