君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
達也は、目に涙を溜めだした瑞希の頭をポンポンとした。

「一緒に作ろう? そもそも最初から俺を起こしてくれれば良かったんだよ」

「ごめんなさい。せっかく寝てるのに起こしちゃ悪いと思って…」

「瑞希、お仕置き」

「え?」

チュッ

達也は素早い動作で腰を屈めると、瑞希に触れるだけのキスを落とした。

「“ごめん”って言ったからだぞ」

(もっと言っていいぞ)

(こんなお仕置きならもっとしてほしいかも…)

達也は照れながらニッと笑い、瑞希はその笑顔を眩しそうに見上げるのだった。
< 179 / 258 >

この作品をシェア

pagetop