君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
「その女、今は義理の母親だけどは、親父の愛人だったんだ。外で囲って、子供を産ませてたわけだ。

俺は知らなかったけど、お袋は知ってたらしい。どんな気持ちだったのかな。それが原因でお袋は病気になったのかもしれない。

俺は親父もあの女も許せなくて、中学を出ると同時に家を出た。このマンションは親父が用意してくれたんだ。きっと厄介払いが出来て清々してると思う。

もちろん俺も清々してる。生活費は毎月銀行に振り込まれるから困る事はないしな」

「達也、可哀相…」

「ん? いや、全然だよ。清々してるって言ったろ?」

「でも…」

口では強がりを言う達也だが、その横顔には、やるせなさや寂しさが漂っていると瑞希は思った。
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