君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
翌日。圭介にだけはと思い、携帯で話すと早速祐子を伴ってマンションへやって来た。

達也が瑞希の事を詳しく話すと、祐子は泣きながら瑞希を抱きしめた。
瑞希にとって、祐子と圭介は人生で初めて出来た友だった。

達也は恋人であり、もちろんこちらも人生で初だ。



穏やかな日々が流れ、瑞希の顔の腫れもだいぶ良くなったある日の夜、突然部屋のチャイムが鳴った。

達也が開錠せずに部屋までやって来れる人物は一人しかいない。

達也がドアを開けると、果たしてその人物が立っていた。不機嫌な顔をした、達也の父親が。

達也はまだ父親に話をしていなかった。まさか相手から来るとは思ってもなく、背筋に緊張が走るのだった。
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