君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
達也の笑顔の眩しさに、瑞希が目をしばたいていると、ヒョイと鞄をまた取り上げられてしまった。
「バイト先まで送って行くよ。中山さんがどんなバイトしてるのか気になるしね」
「あ、はい…」
二人は駅の反対側へと向かった。
瑞希は、学校とは反対側の駅前にある書店で、アルバイトをしている。
平日は夕方から閉店まで。土日は開店から夕方までの休みなしで。
このアルバイトの事を、瑞希は人に知られたくなかった。
いや、正確には、受験生なのに働かなくてはいけない瑞希の事情を、人に知られたくなかったのだ。特にクラスメートには。
幸いな事に、学校側の駅前にも書店はあるので、同じ学校の生徒が客として訪れる事はまずなかった。
稀に来ても、店員姿の瑞希に気付く生徒は一人もいなかった。
「バイト先まで送って行くよ。中山さんがどんなバイトしてるのか気になるしね」
「あ、はい…」
二人は駅の反対側へと向かった。
瑞希は、学校とは反対側の駅前にある書店で、アルバイトをしている。
平日は夕方から閉店まで。土日は開店から夕方までの休みなしで。
このアルバイトの事を、瑞希は人に知られたくなかった。
いや、正確には、受験生なのに働かなくてはいけない瑞希の事情を、人に知られたくなかったのだ。特にクラスメートには。
幸いな事に、学校側の駅前にも書店はあるので、同じ学校の生徒が客として訪れる事はまずなかった。
稀に来ても、店員姿の瑞希に気付く生徒は一人もいなかった。