君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
「ほら、待ってるから早く行きなよ」

女子に腕を強く引かれ、瑞希は慌てて食べかけの弁当に蓋をし、箸をその上に置いた。

女子に引っ張られるようにして廊下に出た瑞希を待っていたのは、やはり瑞希は顔も名前も知らない3年の女子3人だった。


「話があるから、ちょっと付いて来な」

その中の一人に腕を強く握られ、瑞希は無理矢理連れて行かれた。
そんな瑞希を見て、先程のクラスの女子が、意地の悪い笑みを浮かべていた事など、瑞希はもちろん知る由もなかった。


体育館の裏に連れて来られた瑞希は、3人から代わる代わるに罵られ、どつかれた。

「どうやって達也様に近付いたんだい?」

「達也様に構ってもらって、いい気になってんじゃねえよ!」

「アンタなんて、達也様に全然釣り合ってねえんだよ!」

「身の程知らず!」

「何とか言えよ、ブス!」
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