君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
「高三にもなって、イジメなんて幼稚な事をする奴がいるとは驚いたよ。

今後、中山瑞希を虐める事は俺が許さない。俺が瑞希を全力で守る。瑞希を虐める奴は、俺が相手だと思ってくれ!」

教室中がシーンと静まり返った。いつもなら囃し立てるおちゃらけた男子達も無言だった。


「先生、授業を中断してしまってすみませんでした」

「あ、いや、いいんだよ。それよりも中山さんは大丈夫かね……」

「さあ……」

「何だったら救急車を呼びたまえ」

「はい、状況によっては」

「うむ。彼女の事、頼んだよ?」

「はい。では…」


教室を出る時、達也が圭介に目をやると、圭介はこっそりVサインを達也に送り、それを見て達也はフッと笑った。
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