君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
「いや、そういう事じゃなくて、非常識でしょ?」


(ったく……。なんでガキの俺が大人に常識を説かなきゃいけねえんだよ…)


「そうかしら?」

春田は女の子っぽく首を傾げた。不覚にも、ドキッとした達也だったが…

「み、いや中山さんの親が許すわけないでしょ?」

「それは大丈夫。ホームには私が連絡するから」


(“ホーム”? ああ、家のことか…)


「連絡って、それで“はい、よろしく”って言う親なんか、いるわけないじゃないですか!」

「そうでもないと思うわ。ちゃんと居場所を伝えれば大丈夫だと思う。
さすがに男の子の家とは言えないから、私の家って嘘ついちゃうけど」

と言い、春田は「えへへ」と笑って舌を出した。
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