君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
「え? 知ってるんですか?」

「もちろんよ。ちゃんと学校に届けてあるんだから」

「そ、そうですか…」

「この後すぐ本屋さんに電話して、明後日まで休ませるって言っておくから、心配しなくて大丈夫よ」

「はあ…」


(先生はバイト先まで知ってるのか…)


「先生。中山さんって、もしかして有名人なんですか?」

前に来た時も、春田は瑞希の顔を知らなかったのに、名前だけは知ってるようだった。


「有名人って……ある意味、そうね」

「どうしてですか?」

「それは内緒よ」

「先生…?」

「早く行きなさい?」

「はい…」


達也は首を傾げながら、保健室を出て行った。


(池上君、ごめんね?
私が言うべきじゃないと思うの。本人が話す気になるまで、待っててあげてね?)
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