君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~
(なんで瑞希は有名なんだ?
大人しいからか?
まさかな。可愛いからか?
な、何言ってたんだよ、俺は。
そんなんで有名なわけねえだろ?
可愛いのは確かだけどよ……って、何言ってんだよ!
それにしても、あいつの寝顔、可愛かったな…

ハアー。何か変だろ、俺)


「どうしたの?」

「あ? なんだ、圭介か。どうかしたか?」

「それはこっちの台詞だよ。もう授業は終わってるよ」

そう言われて見渡すと、みな帰り支度をしていたり、早い者は帰り始めていた。
瑞希の事を考えていて、達也は授業が終わった事に気付かなかったらしい。

「そうか。帰るか…」

「じゃあね」

「おい、一緒に帰るんじゃねえのか?」

「達也君は中山さんを送って行くんでしょ?」

「まあな」

「俺、達也君達の邪魔しない事にしたんだ…」
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