ゆー君のゆーうつ。
『ありがとう。それから、入学、おめでとう!』
「……えっ?」
そして気付いたら満面の笑みを浮かべて、彼女はパタパタと走って体育館の入口の人の群れに混ざっていった。
オレはどうやら新入生に間違われたらしい。
そんなことに、冷静に突っ込みをいれながも、名前は?年は?
……あぁ、新入生だから15歳か。高いけど、鼻につくわけじゃない、明るい声。肩につくくらいの髪、ボブっていうんだっけ?身長、小さかったな……。
オレは入学式の間も、頭からその女の子のことが離れなかった。
まぁ、新入生歓迎の挨拶はソツなくこなしたけどね。