ゆー君のゆーうつ。
そして、びっくりした表情のままの彼女を引き寄せ、その腕を引っ張って、教室を出た。
『ゆー君?どうしたのっ?』
そのまま階段を上り、図書室の前まで来たとき、相変わらず腕を掴まれたままの、カノジョにそう言われて、ふと我に返った。
『……あの……ゆー君?』
慌てて、掴んでいた腕を離した。
『どうしたの?いやなことでもあったの?未来、そんな怒ったようなゆー君、はじめて見たよ...』
口ではそう言いながらも、怖がっているのかもしれない。
手が震えている。
……怒る?
オレが?
なんの理由があって?