ゆー君のゆーうつ。
- これが現実ですか
駐輪場に自転車を止めて、3年生の下駄箱まで向かう。
普段なら、この下駄箱の向こうに見慣れた笑顔がいる。
だけど何かが違う。
いつもと違う、この風景。
そうだ。
今日は、いない。
吉田未来が、いない。
「はぁー……。」
思わずついた溜め息。
たった1日だ。
昨日は少し、いつもと態度が違っていて、そしてたった1日、メールがなかっただけ。
動揺するな、オレ。
オレ達の間には、何も、問題なんてない。
自分にそう言い聞かせる。