ゆー君のゆーうつ。

- これが現実ですか




駐輪場に自転車を止めて、3年生の下駄箱まで向かう。



普段なら、この下駄箱の向こうに見慣れた笑顔がいる。

だけど何かが違う。
いつもと違う、この風景。




そうだ。

今日は、いない。
吉田未来が、いない。




「はぁー……。」

思わずついた溜め息。

たった1日だ。

昨日は少し、いつもと態度が違っていて、そしてたった1日、メールがなかっただけ。

動揺するな、オレ。

オレ達の間には、何も、問題なんてない。


自分にそう言い聞かせる。





< 35 / 56 >

この作品をシェア

pagetop