ゆー君のゆーうつ。



『で?お前、返信しなかったわけ?』



「壱、うるさいよ。

だってね、3ヵ月です。ありがとう。大好き、って言われてもねぇ……」



『いや~……健気だ。未来ちゃん。

お前がそんなに冷たいと、他に持ってかれても知らねーからな』



「はいはい。忠告ありがとう。親切でいい人代表、笠原壱くん」



『お前はほんとに何もわかってなーい!』




次の日、朝からうるさい壱を適当にあしらって授業の準備にとりかかる。




その時、聞き慣れたパタパタという足音が廊下から聞こえてきた。




『……ゆー君っ!』



やっぱり。



教室のドアから見覚えのある小さな体がのぞき込んでいる。




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