Anniversary
高校生活も
最後の一年となって
みんな必死に
就職活動や
受験勉強をしてる。

私はというと
相変わらず
定位置の屋上で
ハルがいない
グラウンドを
見下ろしている。

これからの事を
考えると
不安でたまらない。
人間関係に嫌気が
さしたままで
友達は出来るのか?

やりたい事もない。

私はこのままどこに
行くんだろう。

いっそうのこと
ここから飛び降りて
みようかと

死ぬ気も無いくせに
変な考えが浮かぶ...

カッコ良さを
はき違えて
見よう見まねで
覚えたばかりの
タバコを吹かしながら

チャイムの音を
聞いていると

『キミも息抜き?』

と声をかけられた。

あまり話したこともない
隣のクラスの

アヤだったと思う。

< 6 / 14 >

この作品をシェア

pagetop