右肩越し。
大して楽しくもなきゃ、
代わり映えもない平凡。


あたしはまだ知らなくて
この四月が…いや、今日
という日が、自分の運命
を揺るがす一日になる事


「ママ」


声に右下を振り返ると、
友姫が目を開いていた。


「おはよ、友姫。」


あたしの微笑みに、可愛
い友姫は笑い返してきて
今日も友姫との一日が始
まる。


友姫は二歳。


あたしの娘。


一人で育ててる。


「お外、かいじゅ-さんが
いるの?」

「工事してるんだよ」


自分の布団に友姫を抱き
こんで、額に口付けた。


あたしの胸に顔を擦りつ
けて、幸せそうな顔の友
姫の父親とは大恋愛の末
のデキ婚だった。


結婚生活は一年で終わり
を告げて、あたしと友姫
の2人になったけど。
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