右肩越し。
「ああ、いえ」


あたしの言葉を聞いて、
彼は笑った。


そしてもう一度会釈して
背中を向けた。


出会った事が間違いだっ
たなら、この日を全て忘
れてしまいたい。


だから、信じてる。


この日、あなたは確かに
あたしを見つけてくれた
んだから。


あなたの目は、あたしを
見つめてた。


希望も楽観も写さなかっ
た、あたしの目は


この日、あなたを写した
事で動きだした。


あたし史上最高の大恋愛
が幕を開ける。


そして同時に、別れへの
カウントダウンが始まっ
た。
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