FLOWER PRINCESS


あれ、今私…

誰の名前を呼んだの?

いくら夢だとしても、自分の言ったことぐらいは聞こえるはず。

『そう。…がミラを支えてくれたのね。』

お母さん、誰の名前を言っているの?

名前の部分だけ無声音になって聞こえない。

「お母さん、その人の名前、誰か教えてください。

自分で言ったけれど、誰だかわからないの……。」

『いいえミラ。あなたはもう誰だかわかっているはずよ。

あなたの今、すぐ傍にいるわ。』

「えっ…傍って…」

ミラが言う途中に、

『ミラ、幸せになってね。また、いつか逢えるまで日まで…

愛してるわ、ミラ。』

ミラの母はそう言うときれいな光となって消えていた。
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