FLOWER PRINCESS


お母さん、傍って…。

誰だかハッキリと教えて欲しかったわ。

じゃなきゃ、怖いのだもの。

違うかもしれないって…心のどこかで思ってしまうもの。

『ううん。お母さんは悪くないわ。

それに、ジゼルがあの時傍にいてくれたから。』

自分が夢の中で言った言葉。

無声音になっていたはずの名前が浮かび上がる。

それでも、所詮夢は夢。

ジゼルだという確信がもてない。

「ミラ様、着きました。」

コルベルの言葉で目を開くミラ。

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