FLOWER PRINCESS
ありえなさすぎるわ。
私は…愛し合った人と結婚をしたいのに…。
気づけば、ミラの頬に涙が伝っていた。
「そんなに嫌なの?」
王子がそっとミラの肩を触る。
「触らないでっ!嫌に決まっているでしょう!」
王子の手を振り払うミラ。
「そうか…ならじゃあこういうのはどう?
父上たちが帰ってくるのは少なくとも半年はかかる。
その半年の間、ミラが俺に惚れてくれなかったら今後一切関わらない。
俺に惚れたら、ずっと一緒。
それまでは結婚式も行わないよ。
表面だけの夫婦になるんだ。」