FLOWER PRINCESS


これからしばらくは食べられないであろうバーノン家の食事。

今まで以上に味を確かめ、

残さずに食べた。

「ミラ様、食器を片付けてまいりますので少しお待ちください。」

「ありがとう。」

ルナは食べ終わった食器をおぼんに乗せて部屋を出て行った。

「この部屋も…少しの間お別れなのね……。」

母がデザインしてくれた花柄の壁紙に、

花をモチーフとした家具。

窓の傍には明日には咲くであろう

蕾となったデルフィニウムが元気に植えられている。
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