FLOWER PRINCESS
「幸運になれればいいのだけれどね…。」
蕾をそっと撫でる。
「元気にしていてね?……あぁ、あなたが咲かせた花を一目見たかったわ。」
悲しそうに呟くミラ。
この花はミラが歩いている途中にしおれかけているのを見つけて持ってきた花だった。
ミラの手厚い介抱のおかげで蕾を再びつけることができた花。
ミラにとって花は家族の一員、
そしてその家族が花を咲かせるというのはとても嬉しいことだった。
「ミラ様、お待たせしました。では荷造りを始めましょう。」
「そうね。」
ルナが持ってきた鞄に服や写真、花の種を入れていく。