踊れ その果てで
「君が断るなら翼に頼むけど」

「!? 何?」

 部屋の空気は一瞬にして緊張感を帯び、沈黙に満たされた。

 電子音が定期的に響き、時間が止まったような錯覚に囚われる。

「15ポイントだそうだけど、イレギュラーは1人につき5ポイント」

「随分と下がったな」

「仕方ないよ」

 戒はいぶかしげに真仁を見つめ、数秒ほど思案した。

「詳細を話せ」

 真仁はそれに口の端をつり上げる。
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