踊れ その果てで
◆第2章~修羅の中に
*交錯する感情
「戒が?」
翼は、2日後に行われる余興に戒が参加すると聞き呆然とした。
これが上手くいけば、戒の人気はさらに上昇するだろう。
「チッ、またあいつか」
「真仁(まひと)のお気に入りだからな」
他のハンターたちは、そんな戒が妬ましく口々に悪態を吐いた。
だからといって、自分たちが彼に勝てるとは思えない──そんな意識が、ハンターたちから見え隠れしていた。