踊れ その果てで
「使ってる武器も他のハンターとは違う。そこに新鮮さを感じるらしい」

「変態どもの感覚なんて俺には解らんね」

 肩をすくめて発した直貴に小さく笑う。

「彼のクローンが欲しいって言った客もいたけどね」

「! 造ったのか?」

「いいや」

「どうしてだ?」

「大金を出すと言った客もいたけど、そうすると『こっち』の稼ぎが減ってしまう」

 怪訝な表情を浮かべた男に、視線を合わせず応えた。

「? 狩りと玩具は違うものだろ?」

「人はどこで満足するか解らない。新しい楽しみを知って、方向転換しないとも限らないだろ?」

 その時だけの金よりも、継続される金の方が大事なの。

 真仁は薄笑いで語った。
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