踊れ その果てで
「ありゃりゃ、形勢不利だな」
直貴があごに手を当ててつぶやく。
しかし、真仁の表情は変わらなかった。
揺るぎない勝利の確信──真仁の表情からそれが窺える。
直貴は正直、そこまであの男を信頼している真仁が信じられなかった。
金持ちの道楽──持っている金を持てあましていた処に、牧場のスポンサーという話が転がり込んできた。
直貴はそれに興味を持ち、紹介された組織が真仁の組織だった。
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