踊れ その果てで
 自分より年下の青年をどう扱っていいものか当初は悩んでいたが、付き合ってみるとそんな事を考えていた己が馬鹿馬鹿しく感じた。

『頭脳明晰』

 真仁を表すには、その言葉が最も相応しい。

 飄々(ひょうひょう)とした態度の裏側を知ると、敵に回したくない相手である事は明確だった。

 そんな事を考えながら、直貴は再び戒が映っているディスプレイに視線を向けた。



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