踊れ その果てで
「その店はね、彼らが契約してる組織の直営店だったんだって」

 雪と呼ばれていたクローンの女を、空は愛してしまった。

 消えゆくように美しく、儚いイメージを持つクローンを──

「そのクローン、処分される予定なんだ」

「!」

 目を見開いた。

「我(わ)が儘(まま)を言ったからだってさ」

「どんな」

「空以外の人間には抱かれたくない。だ、そうだよ」


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