キスしかいらない
side葉菜子
「お、天久が来るのか」
お母さんと夕飯の支度をしていたら、お兄ちゃんも仕事から帰ってきた。
「お兄ちゃんおかえり〜。天久さんが来るってなんでわかったの?」
私が皿を運びながら聞くと、お兄ちゃんはニヤニヤしてキッチンのテーブルを指差した。
「だって、天ぷら、刺身、茶碗蒸し、日本酒…デザートに大福が用意してあるっつったら、あいつしかいねーもん」
たしかに。
お酒のあとにデザートが大福ってパターンは、天久さんしかいない。
「あと…」
「あと?」
お兄ちゃんが呆れたように歩きだす。
「お前はお気に入りのスカート履いてるし…母さんはエプロンフリフリ」
お母さんと夕飯の支度をしていたら、お兄ちゃんも仕事から帰ってきた。
「お兄ちゃんおかえり〜。天久さんが来るってなんでわかったの?」
私が皿を運びながら聞くと、お兄ちゃんはニヤニヤしてキッチンのテーブルを指差した。
「だって、天ぷら、刺身、茶碗蒸し、日本酒…デザートに大福が用意してあるっつったら、あいつしかいねーもん」
たしかに。
お酒のあとにデザートが大福ってパターンは、天久さんしかいない。
「あと…」
「あと?」
お兄ちゃんが呆れたように歩きだす。
「お前はお気に入りのスカート履いてるし…母さんはエプロンフリフリ」