寵愛姫 1
僕たちは1時間目が
始める前に席を立ち、
連司の居る倉庫に
向かった。
2階に上がると
寝ていたと思われる
連司が静かに起き上がる…
相変わらず不機嫌だなぁ…
「連司~」
「…」
僕がそう呼ぶと
視線をチラッと
こちらに向けるだけで
反応がない。
前は何かしら
発してくれてたのに…
やっぱり前の連司がいい。
「今日ねぇ転校生が来たんだよ~
女の子なんだけど、その子
僕たちがブラックなんだって
言ったら怖がることも、
媚を売ることも無くて、
逆に″そんなの関係ない″って
言ってくれたんだよ~
変わってるよね~??」
「フッ…変わってるな…」
「「…ッ!?」」
驚いた。
連司がこんな反応を
するなんて
思ってもみなかった。
やっぱりあの子は
ぶらつくに必要だ。
明日、連れてこよう。
ブラックの倉庫に…