寵愛姫 1


「あの…」


[バキッボコッ]


…聞えなかったかな…??


「あのッ!!」


さっきよりも
大きい声で言うと
手を止め、私の方に
視線を向けてきた。


「…あぁ”??」


鋭い睨みを利かしてくる彼。


「ッ…」


ヒッ…


怖ッ!!
めっさ怖ッ!!


でもなんでかな…


怖いはずなのに
本当に怖いとは
思えなかった。


だって…


殴っているイケメンくんに
表情がなかったから。


なぜか哀しくなった。


なんでかな…



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