あなたのベッド【完結】
*空 side*

ほらな

やっぱり…


だから言ったのに


お前が俺の言うこと聞かないからだぞ



自分の胸にしがみつく寧々を見ながら俺は思った




ハァ…


泣くなよ…



俺は無意識に
寧々の頭を撫でた



昔から

この光景は変わらない



妙に懐かしくて
なんだか可笑しくなった



それにしても


コイツはそんなに咲人が好きだったのか…?




フイに視線をそらすと


部屋の鏡に
寧々を抱き締める俺がうつる




その姿にハッとした




鏡にうつるのは
紛れもなく…抱き合う男と女で




それは

思い出の中の

子供なんかじゃなかった



寧々を見ると

潤んだ目で俺を見上げる


「っ…」



ヤバい…



なんだ…?



今俺は寧々を女として見た・・・のか?
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